心と体のストレッチ

はじめに

背骨

 背骨は、7個の頚椎+12個の胸椎+5個の腰椎で構成されています。
 その背後から背骨を立てているのが脊柱起立筋です。

 体幹を貫く背骨は、頚椎、胸椎、腰椎が上下につらなっていますが、その特徴は、横から見ると頚椎で前湾、胸椎で後湾、腰椎で再び前湾して、ゆるやかなS字カーブを描いていることです。
 この湾曲がバネのように働き、背骨にかかる力を分散させているのです。
 背骨のバランスを常に保ち、動いても倒れないようにするには、多くの筋肉の手助けが必要なのです。これが「抵重力筋」と呼ばれる筋肉群です。姿勢が変わって重心が動くたびに、突っ張ったり緩んだりして背骨のバランスを保っているのです。
 なかでも大事なのは、背骨を後ろから引っ張って立てている背筋(脊柱起立筋)、前から背骨を安定させている腹筋(腹直筋+腹斜筋)です。
 カラダの重心線は、まっすぐ立った状態では、背骨のやや前を通っています。腰には上体の体重の大半がかかっており、しかも前よりで支えると、脊柱起立筋など背中側の筋肉が相当頑張らないとS字カーブは保てないのです。
 また、7個の頚椎が重さ4~5㎏の頭部を支えているのです。

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パソコンを使うときは特に注意が必要

 頭部を支えようと無理して凝るのは、僧帽筋、頭板状筋、菱形金、肩甲挙筋と言った首と肩の筋肉。
 頭が前に出るうえに、パソコンの操作など、腕を常に持ち上げて動かしていると、今度は両腕の重みまでがこれらの筋肉に加わってきます。
 全体重がドーンとかかる腰椎に比べると、頚まわりの負担は「もう死にそう!」というほどではないかもしれません。しかし、腰椎まわりの筋肉と比べると、頚椎まわりの筋肉は小ぶりで、それだけにストレスにも弱いのです。ヘルニアなど重症レベルに至るケースもかなりあります。
 対策として最初にやるべきことは、同じ姿勢を維持し続けて硬くなった頚まわりの筋肉を、柔らかくすることです。(ストレッチでじわじわ解す。)
 気持ちがいいと感じるところまで筋肉を伸ばして自然な呼吸を保ちながら15~30秒くらい静止してくだっさい。
 ストレッチも三日坊主では「ああ気持ちいい」で終わってしまいますが、毎日続けると柔軟性は確実に向上していきます。それから筋トレを加えて、ストレスに負けないように強化することも大事なことです。
 顎を引いて、首を長くするようにして背筋を伸ばした姿勢が、頚椎にもっとも負担が少ないそうです。

 次ページからは実際にストレッチを紹介しています。
 どうぞお試しください!

さあ!早速ストレッチをしてみましょう!!

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